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訪日中国人の情報法手段とは?


今回、訪日中国人の「情報収集」手段についてご紹介し、情報収集にお役立ていただければと思います!

一、訪日中国人の情報収集手段は?

訪日中国人が旅マエに情報収集をする際、最も役に立ったのは「SNS(25.9%)」でした。
※一般的に中国では旅行における意思決定の際に、口コミが重視される傾向にあります。
2017年にExpedia Media Solutionsが実施した「ASIA PACIFIC TRAVEL TRENDS 2017」(*3)という調査によると、「旅行を予約する際の意思決定プロセスに影響を与える要因はどれですか?」という設問に対し、「ネット上での家族、友だち」が50%、「ソーシャルメディア」が38%という結果が出ています。
同設問に対する日本人の回答は「ネット上での家族、友だち」が15%、「ソーシャルメディア」が13%であるため、日本人の感覚よりも中国人は口コミを重視する傾向があると言えます。

下記図のように上位のほぼすべてが、「誰かが行ってみた」口コミに関する情報を参考にしたということがわかります。
つまり訪日中国人の「情報収集」は、口コミを重視する傾向にあります。
さらに下記図よりその多くが、中国で人気があるKOLと呼ばれるインフルエンサーの口コミを収集していることがわかります。

背景として、中国人は、品質やニセモノに対する警戒性が強く、「知らない物・事」に対する消費率が低いことがあげられます。
「誰かが実際使った」、「誰かが行ってみた」という「体験感」の口コミを信頼する傾向は強く、その口コミを信頼して商品購入決定する傾向があるのです。
日本企業に対して、商品やブランドが中国市場に進出する場合は、CMやキャンペーンだけでなく、ブランドや商品の優良情報を、仕掛けて常に発信していくことによって、口コミ件数が増え、中国の消費者への知名度を高めていくことが必要になります。

二、中国現地一番利用されているSNS

中国では、中国政府による情報規制により、FacebookやTwitter、YouTubeといったSNSが使えません。
そのため、他国の方には馴染みの薄い独自のSNSが普及し、大陸に流行しています。

例)微博(Weibo)、ウィチャット(WeChat/微信)、小紅書(RED)、携程(Ctrip)、大衆点評など

では、各SNSにはどのような違いがあるのでしょうか、次に、中国版SNSの特徴をまとめました。

1.中国現地のSNSについて

中国最大級のSNSメディア 中国最大級のチャット系SNSメディア 中国最大級の口コミ系SNSメディア 中国最大級の店舗予約、評価レビューサイト
Weibo WeChat RED(小紅書) Ctrip
特色 ユーザー数:7億人以上 ユーザー数:10.8億人 ユーザー数:2億人以上 ユーザー数:2.8億人以上
利用目的 ・社会的な現象
・旅行やグルメ情報
・商品情報
・芸能界情報など
ジャンルを問わず様々な情報を収集。
・目的がはっきりしてない場合はトレントなどを見れる。
・チャットツールとして、毎日一番利用されている
・公式アカウントがあり、既存客への情報をプッシュ、再来店誘導や情報を家族/友達にシェアする形が一般的です。
・商品や施設に対する利用感 想、体験談などの「記事系SNS 」として一番利用されている、 目的性がある「検索属性」が一 番強いです。
・投稿数が多い商品は「人気商 品」として認知される。
・ユーザーは目的地に行く前、 または利用することがない商品 を購入する前にまずREDの口コ ミを参考することが一般的。
・オフラインに根を張ってい た大衆点評は検索ツールとし ての存在を弱め、 PGC(Professionally Generated Contents)に乏し く、利用店舗での評論をメイ ンに使われています。

①「ウェイボー」 VS 「RED(小紅書)」

中国側ユーザーとのコミュニケーションと情報発信の窓口としているWeiboは、「公式ツイッター」、「公式インスタ」の様に、ブランディングと認知度向上を一番目的として利用されています。
「RED」は、明確に「商品名/サービス名」まで把握していなくても、漫然とキーワードとユーザーの投稿を見ている中で気に入った記事を見つけやすい、というUI設計がなされています。
つまり、ユーザーにxx商品やサービスの購買意欲が明確でない中で購買意欲を促進させ、実際の購入に至らせる、ということが、ひとつのアプリ内で完結します。

この中で、プロモーションとしては、『Weibo(微博)』のように企業の公式プロモーション投稿を拡散させるのではなく、漫然とキーワードについての記事の上位露出と、その商品やサービスについての「記事を増やす」ことが重要です。

②「RED(小紅書)」 VS 「大衆点評」

大衆点評のコンテンツでタネをまき、オフラインへ誘導するというこの仕組みは、実は先駆者がすでにいました。

大衆点評では、オフラインに根を張っていた検索ツールとしての存在を弱め、REDと比べて大众点评は消費者の利用目的がシンプル一方、PGC(Professionally Generated Contents)に乏しく、利用店舗での評論をメインに使われています。

REDの強みである「生活の一部分のシェア」は、商品やサービスの体験談と大変相性が良く、新規ユーザーの獲得や、継続率や使用時間が長い属性に搭載されました。
2019年の5月には、ユーザーは2.5億人を超え、そのうち90年代生まれ(20-30代・特に比較的裕福な都市の女性)が7割を占めています。

中国人のユーザーにとって、外国の商品や施設情報を利用する場合、一体どれを選べばよいのか分からないことが多く、その場合の利用シーンは、「小红书(RED)」のようなサイトを見て、「これはよかった」という実際に使用した人の生の声を聞くことに、口コミの影響力がとりわけ強い中国人ユーザーに対して大きな宣伝効果があると思われます。

まとめ

外部のサイトにアクセス出来ない、且つ口コミ大信頼の訪日中国人へのアピールは、情報届ける様々な「窓口」を作る必要があります。
中国現地には、利用目的による様々なSNSやウェブサイト、各プラットフォームの特徴に合わせたのPRは最も効果的です。
インバウンド対策の場合、「旅マエ」・「旅ナカ」・「旅アト」の消費者行動に合わせたPRがお勧めです。